私たちについて
「軽くて扱いやすい」山口成織物のこだわり
山口成織物では、軽量化が求められる能装束※1の制作で培った技術を、帯や打ち掛け、バッグや小物類にも活かしております。
実際に持つと「軽くて扱いやすい」とブライダル業界からも好評の声を頂いております。

創業時から変わらない西陣織の魅力を引き出すための研究
創業者である山口成三郎は、錦織、緯錦など、西陣織の織り組織の基本を学んだ上で、さらに発展・応用を求め、より西陣織の魅力を引き出すため、オリジナルの織り方を研究してまいりました。
二代目・山口克爾も創業者の意志を受け継ぎ、織物に使用する糸を細かく調整し、単一の糸だけでは表現しにくいグラデーションのような色合い、立体的に見えるような模様など、細部にこだわった織り方を日々研究しております。
山口成織物ならではの織物をご堪能いただければ幸いです。

西陣織への思い
西陣織には、洋服の生地とはまた異なる美しさ、良さがございます。現在も工房に残る、織り方の研究に関する書物や裂地の見本からは、絵や色の美しさだけでなく、いかに魅力的な織物として表現するかといった先人の苦労と努力が伝わってまいります。
山口成織物が残したいのは、西陣織の技術そのもの、唐織そのものでございます。受け継がれた技術を使い新しい繊維や織物を生み出すのではなく、西陣織の芸術性をそのまま次世代に残すことに主軸を置いております。
仮に、数十年後、数百年後に着物を着る人がいなくなったとしても、「西陣織の帯をつくってほしい」と言われたときに、提供できる技術を保持しておきたい。この思いを胸に、伝統技術の継承と新しい取り組みの両立を目指しております。

これからの取り組み
着物人口が減少傾向にある中、当工房では、西陣織の良さそのままを国内外の方に感じていただけるような商品づくりに取り組んでおります。バックや小物、テーブルランナーなども、取り組みのひとつです。
西陣織の織元としての差別化をはかるべく、既存の帯のパッチワーク・リメイクではなく、カバンやテーブルランナーのために特別にデザインした柄を使用することを検討中です。また、当工房の西陣織の特徴である軽量さと絹が持つ強度を兼ね備えた商品開発に力を入れております。

手織りと力織機(りきしょっき)
山口成織物では昔ながらの手織りと動力織り、両方の織物を生み出しております。
手織りで使う織機を「手機(てばた)」、動力織りの織機を「力織機(りきしょっき)」と申します。当工房では、時代の変化やニーズに合わせ、1980年頃から力織機を導入いたしました。
手機のメリット
- 緯糸に使用する色数に制限がなく、こまやかな表現も可能
- 職人の技術と手織りならではの味わいがある
- 裏の余分な場所に糸がはりめぐらされていないため、裏地も美しい
- 裏に糸が少ない分、軽量
力織機のメリット
- 手機に比べ、制作スピードが速く価格を抑えることが可能
- 力織機も進化しているため、緯糸に使用できる色数が増加している
- 均一な仕上がり
会社概要
- 創業
- 昭和18年
- 事業内容
- 西陣織織物(帯・打掛・几帳・能装束・古帛紗・テーブルセンター・バッグ等)製造販売
- 主な制作物
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日中国交正常化記念 日本相撲協会訪中大相撲記念品 行司衣装『蜀江錦鳳凰龍の丸』〈現在 北京博物館所蔵〉
アフリカ開発世界銀行展示用日本代表的文化品 唐織能装束『地紙四季の花窓文』
- 代表
- 山口 克爾
- 所在地
- 〒603-8241 京都市北区紫野東泉堂町42-19
- 電話番号
- 075-492-6887