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『西陣織 唐織 草木染 千色千羽鶴 山口成織物』

『西陣織 唐織 草木染 千色千羽鶴 山口成織物』

『西陣織 唐織 草木染 千色千羽鶴 山口成織物』全通 袋帯 本金箔使用昭和63年、先代が病に伏した時、その快復を願って制作しました。昭和63年のある日、当店の図案を手掛けていた2番目の弟が、先代の快復祈願として千羽鶴の帯を作ることを提案してくれました。そこで、当店の草木染等担当者であった1番目の弟が、草木染で千色を染め上げ、袋帯約1丈1尺6寸全体に千羽の折り鶴を配し、その鶴一羽一羽に異なる配色をした『千色千羽鶴』を制作する事にしました。最初に織る鶴は、1番目の弟のこれまでの染色人生の中で一番美しく染め上がった阿波藍の絹糸を、一番最後に織る鶴は、先代が愛したコーヒー豆から染めた絹糸を使用する事にしました。染め上がった極細絹糸千色を、当店自慢のベテラン糸繰り職人さん達ががきれいに引き揃えて撚り合わせ、当店自慢のベテラン織人さんが、千色の糸を気の遠くなるような時間をかけて丁寧に織り分けながら完成させてくれました。残念ながら先代は完成を見ずに旅立ってしまいましたが、従業員皆が一つの願いを込めてこの『千色千羽鶴』を完成させたことが、その後を継ぐ私の背中を押し、大きな希望となってくれました。

BRATAC製の糸 未精錬

BRATAC製の糸 未精錬

当店の経糸は(絽は緯糸も)未精錬のものを使用しておりますので、絹糸の品質がそのまま商品に反映されます。 そのため、先代のころからずっと、安定した品質と美しい白さを持ったBRATAC社さんの絹糸を使っております。 その時々で、入手可能な糸のランクは6Aのものであったり、5Aのものであったりするのですが、とにかく、仕入れ時に入手可能な最高ランクのものを使っております。 ただ、5Aランクのものの場合、6Aに比べて”不純物”が見られます。 濃い色に染色する場合には特に問題はないのですが、白地や淡い地色の織物の場合は、この”不純物”が目障りな存在になってしまいます。 そのため、5Aランクの糸が入荷した場合は、ひたすら手作業で、不純物を除去します。 ひたすらひたすら目を皿のようにして極細糸を凝視し、手作業で除去です。 だんだんと自分が何屋さんなのかわからなくなってきますが、それでも尚、ただひたすらに除去作業を進めた先には、白地の美しい織物と化してその姿を現してくれます。 怯むことなく、今日もひたすら目を皿にしています。

昭和41年の新聞記事を発掘しました!

昭和41年の新聞記事を発掘しました!

✨『昭和の能装束―西陣織で50着―』✨ 当店先代がチラッと載っている昔の新聞記事が出てきました! (写真左下の円内です🤭)「(前略)若松さんが能衣装の伝統に近代調を加味したデザインを山口さんが織り続けた。金・銀糸など原糸の選定がむずかしく、西陣手織りの最高技術を要するので半年か一年に一着分がやっと。最近やっと50着分を完成した。(以下略)(京都新聞・昭和41年2月3日:P.6)」 表立った活動を好まなかった先代でありましたので、このようにちょこっとでも新聞に載せていただいたことは身内としてとても光栄です😊

几帳

几帳

几帳は一帳あるだけでお部屋が華やかになりますね。 私共などは、几帳を専ら片づけきれない荷物の目隠しとして設置していたりするのですが、あたかもインテリアとして飾っているかのように見えるその存在感たるや、またこれを編み出した平安時代の方々の美意識たるや、恐れ入るばかりです。 是非もっともっと普及してほしいアイテムであります。

西陣織工業組合 証紙 №176 山口成織物の帯について

西陣織工業組合 証紙 №176 山口成織物の帯について

私共の帯には、№176西陣織工業組合証紙を貼付しております。 当オンラインショップ限定販売の自社ブランド帯の他、先代の頃よりお世話になっております京都の高級帯問屋様に作らせていただいている帯にもお付けしております。 この証紙番号のお品は、ご購入後何年経過いたしましても(有償ではございますが)メンテナンスのご依頼をお受けしております。 メンテナンスご希望の際にはメールにてご連絡くださいませ。 ………メンテナンス費用一例……… ・帯全体の洗い作業(一度解いて、洗い、新しい帯芯をお入れして本仕立て):35,000円~